「隠れた脂肪」に要注意
血液中のコレステロールを減らすには、コレステロールを多く含む食品を摂らないようにするのが一番、と考えている人はたくさんいますが、必ずしも誰にでも当てはまることではないことがわかってきました。
ある研究では、コレステロールをたくさんとって血液中にコレステロールが増加した人は約1/3にすぎず、食品からとるコレステロールを減らすことで、血液中のコレステロールがきちんと低下する人は思ったほどは多くはないという結果が出ました。
主治医とよく相談して、自分がどちらのタイプなのかをみきわめておくことが大切です。
一般に、鳥や動物のレバー、魚の卵、魚介類にはコレステロールが多く含まれており要注意といわれますが、最近の新しい測定法によると、貝類にはコレステロールはさほど多くないそうです。
また、イカ、タコ、貝類にはコレステロールと一緒にタウリンも多く含まれており、タウリンにはコレステロールや血圧を下げる作用があります。
ですから、やみくもにコレステロールを多く含む食品ばかりを制限する必要はないということがいえます。
むしろ、知らず知らずのうちに摂取してしまうことが多い「隠れた脂肪」に注意することのほうが大切です。
クロワッサン、豚バラ肉、ソーセージなどは、意識しないままに脂肪をたくさんとってしまう危険があるので、十分に注意する必要があります。
このほか、洋食のソース類やポタージュスープなどには、バター、マーガリン、クリームなどがたっぷりと使われていることが多いので要注意です。
隠れた脂肪には、とくに飽和脂肪酸が多いので、これが原因で知らず知らずのうちに血液中のコレステロール
が上昇している場合も多いのです。
また、中国茶は血液中の脂肪を流してくれると誤解している人は結構いますが、もちろんそのような作用はありません。