よりよい食習慣をつくるために 4-3
●噛む回数が減っている現代
食べ物をよく噛むのは当たり前のことに思われますが、細菌は柔らかい食べ物が増え、誰しも昔ほど噛まなくなっています。
特に、子どもたちが好んで食べるハンバーグやカレーライス、麺類などはあまり噛まなくても食べられるため、「噛まない、噛めない」子供が増え、あごの発育不全や歯列の乱れが多く見られるようになってきました。
日本咀嚼学会によると、現代人は1回の食事で、平均約620回噛んで食べていますが、これは、戦前の人々と比べると半分ほどに減っているそうです。
さらに、邪馬台国の卑弥呼が生きていた時代は、1回の食事で平均3,990回も噛んでいたそうで、現代と比べると実に6倍以上もよく噛んで食べていたことになります。
調理法も未発達で、食べ物のほとんどが固く、よく噛んで食べざるを得なかったわけですが、自ずと当時の人々はあごがよく発達し、虫歯もほとんどなかったようです。
●噛むことの大切さを表す「卑弥呼の歯がい~ぜ」
日本咀嚼学会では、よく噛んで食べていた卑弥呼の時代にあやかり、噛むことの8つの大きな効果の頭文字をとって「卑弥呼の歯がい~ぜ」という標語を作り、噛むことの大切さをわかりやすく伝えようとしています。
よく噛むことの効果を理解し、実践するようにしましょう。
※よく噛んで食べると体にいい8つの効果
・「ひ」肥満防止
よく噛むことで、満腹中枢に対して食欲抑制メカニズムが働き、過食を防ぎます。
・「み」味覚の発達
よく噛むことで、食べ物の味が溶け出し、より深く味わえるようになります。
・「こ」言葉(発音)の発達
よく噛むことで顔の筋肉が発達し、発音が明瞭になります。また、表情筋も発達して顔の表情も豊かに若々しくなります。
・「の」脳の発達
よく噛むことで脳細胞が活性化され、子どもはより賢く、大人は脳の老化進行の防止につながります。
・「は」歯の病気(虫歯、歯周病)の予防
よく噛むことで唾液の分泌が促進されて口中がきれいになり、歯肉も丈夫になり、歯の病気にかかりにくくなります。
・「が」ガンの予防
よく噛むことで唾液中の酵素が、食品中に含まれる有毒物質の発ガン作用を弱めます。
・「い」胃腸快調(胃腸の働きをよくする)
よく噛んで食べ物を細かく砕くことで、胃腸への負担を和らげ、活動を活発にします。
・「ぜ」全力投球(全身の活力を生む)
しっかり噛んで食べることで、全身に力が入り、体力や運動能力の向上につながります。