単純糖質と複合糖質
ごはん、パン、麺類などの主食は、ほとんど炭水化物(糖質)からできています。
糖質は体の細胞にとって大切なエネルギー源ですが、とりすぎると体内では中性脂肪に変わって、白色脂肪細胞のなかに蓄えられてしまうので、糖質のとりすぎは「肥満の素」とよくいわれます。
そこで、ごはんやパンなどの主食にはまったく手をつけず、おかずしか食べないような人がいます。
それにもかかわらず、ケーキやお菓子、果物などを主食代わりに食べ、食後には清涼飲料水をしっかり飲んだりしているのです。
このような人は、きっと単純糖質と複合糖質の違いをきちんと区別できていないものと思われます。
一ロに炭水化物(糖質)といっても、ごはん・麺類・パンなどに含まれている“でんぷん”などは「複合糖質」と呼ばれ、分子量が大きい糖質です。
これに対して、ケーキ・お菓子・果物・清涼飲料水などに含まれている“ショ糖”、“ブドウ糖”、“果糖”などは、低分子の「単純糖質」であり、同じ糖質でも両者の性質は大きく異なります。
複合糖質は消化に時間がかかるので、胃のなかに長くとどまり、満腹感が持続します。とくに、食物繊維をたくさん含んだ胚芽米、玄米、雑穀類、ファイバーブレッドなどは、腹持ちがよく、しかも食物繊維の作用で、余分な脂肪や糖分の吸収を低く抑えることも期待できます。
これに対して、単純糖質はすぐに吸収され、速効性のエネルギー源にはなっても、胃のなかにとどまっている時間が短いため、食べても食べてもすぐにおなかがすいてしまうという大きな欠点があります。
しかも、食事から吸収されたブドウ糖が血液のなかに急激に増加すると、膵臓からインスリンというホルモンが、必要以上にたくさん分泌されてしまいます。
インスリンは、血液のなかのブドウ糖(血糖)を体の細胞へ運んでエネルギー源として利用させると同時に、白色脂肪細胞内での中性脂肪の合成を促進します。
ですから、単純糖質を多く含む「甘いもの」ばかりとっていると、すぐにおなかがすいてしまうだけではなく、体内のホルモンのバランスが太りやすい方向へ変化してしまうことになるのです。
こうなると、よく「私は水を飲んでも太る体質だ」などと勝手に勘違いすることになります。