よりよい食習慣をつくるために 4-2
●虫歯や歯周病の予防にもなる
よく噛んで食べると、食べ物に含まれる繊維質や、咀嚼による頬や唇の動きによって歯についた細菌や糖分が落とされ、唾液の抗菌作用によって虫歯の活動が抑制されます。
大量の唾液は歯の汚れを落としたり、食べ物の流れをよくしたりする働きもあり、咀嚼運動により歯肉が刺激され、血行がよくなり、歯槽膿漏にもかかりにくくなります。
また、よく噛んで食べる習慣を身につけることで、全身運動に必要な体力、持久力がつきます。
●よく噛む習慣は家族団欒の食卓で
幼児へのよく噛んで食べる習慣づけは、家族そろって食卓を囲むことからスタートしましょう。
子供だけによく噛むことを強制するのではなく、まず、親が手本を見せて、大人も子どもも一緒になってよく噛んで食べることを心掛けるようにしましょう。
ゆっくりかんで食べれば、それだけ食事にかかる時間も長くなり、家族一緒の団欒の時間も増えますから一石二鳥となります。
一般に、よく噛む目安は「一口30回」と言われています。
これは、唾液に含まれる酵素が、食べ物に含まれる有害物質から出る活性酸素を消去するのに30秒かかることから来ているといわれます。
よく噛んで食べることのくり返しが、健康な体を作っていきます。